ログインはこちら

受信生活
  1. トップ
  2. 受信ガイド(基礎編)
  3. 受信モードとは

受信モードとは

受信モードとは

無線には電波形式というものがあります。例えば、AMラジオ・FMラジオと私たちが呼んでいるラジオも、AMラジオは「AM」という電波形式を、FMラジオは「FM」という電波形式を使用しています。

無線を受信する際には、周波数だけでなくこの電波形式も合わせなければなりません。電波形式については、「受信モード」と呼ぶことが多いため以後は受信モードとして説明します。

私たちが受信できる主な受信モードは以下のとおりです。

アナログ

デジタル

それぞれの受信モードについて詳しく説明します。

FM

アナログ無線では主流だった受信モードで、かつては警察や消防から各種業務無線まで幅広く使われていました。しかし、現在はデジタルへの移行がすすめられており、急速に減りつつあります。他のモードと比べて音質がよいのが特徴です。

現在でも使用されているジャンルとしては以下のものがあります。

多くのジャンルで「一部の」となっているところが衰退をあらわしています。「一部の」がないアナログ一般業務無線やアナログ簡易無線についてもデジタルやIP無線への移行が進んでおり、数は減りつつあります。

機種によってはFMとFM-N、WFMなどに分かれていることがあります。これは帯域の違いで300MHz以上など12.5kHzステップを使っている場合は、FM-Nの方が聞きやすい場合があります。また、FMラジオを聞きたい場合や一部の報道無線を聞く場合はWFMにする必要があります。

AM

AMはAMラジオだけでなく、航空無線などで使われています。航空無線は世界共通で使われているため、デジタル化はされにくいでしょう。

AMも機種によってAMとAM-Nに分かれていることがあります。AM-Nにすると了解度が上がる場合があります。

SSB(USB・LSB)

SSBは帯域が狭くても使える特徴があることから、HFで使われています。USBとLSBに分かれており、基本的に業務用はUSBなのですが、時折LSBを使っている場合があります。また、アマチュア無線では7MHz以下でLSBを使用しています。

ハンディ機でもSSBやHFに対応した機種もありますが、基本的にHFはハンディ機での受信に向いていません。HFは周波数の調節を細かく行なう必要があるのですが、ハンディ機のダイヤルではそれが難しいからです。受信するのであれば、固定機タイプの受信機やアマチュア無線機を利用する方がよいでしょう。

CW

いわゆるモールスによる通信です。SSBよりもさらに帯域が狭くても使用できます。CWという受信モードがなくても、SSBがあれば受信自体はできますが、近くに他の局がいた場合は混信する可能性があります。

T98(DCR)

T98はデジタル簡易無線などで使われている方式です。秘話がかけられていることもあります。デジタル簡易無線以外では自衛隊の一部でも使われていますが、秘話がかけられていることも多くあります。

T102(B54/NXDN)

T102(B54/NXDN)は一般業務無線などで使われている方式です。こちらもT98のように秘話が使われていることもあるほか、WC(ホワイトニングコード)という秘話のような機能により二重に秘話がかけられていることもあります。WCが変更されているとまったく太刀打ちできない機種もあることから、ある意味秘話よりもタチが悪いかもしれません。

主に使われているジャンルは以下のとおりです。

DMR

DMRもデジタル一般業務無線で使われているほか、地域振興無線や船上通信などでも使われています。NXDNのようにWCはないのですが、秘話をかけられていた場合に調べる術がない点が特徴です。一部の官公庁無線でもDMRが使われていますが、秘話がかかっています。また、DMRはアイコム機では対応していません。

トランキングと呼ばれるレピーター方式にも対応しています。

TETRA

TETRAは世界的にはメジャーな規格ですが、日本ではは空港業務無線などでしか使用されていません。使われている地域が限定的なため、使われていないエリアの人にとっては使い道のない受信モードです。空港業務無線ではトランキング方式が使われています。

P25

P25も世界的にはメジャーな規格ですが、日本では一部の官公庁が使用している程度です。秘話が使われている場合もありますが、調べる術がありません。また、在日米軍もP25を使用しています。

D-STARなど

その他にも、D-STARやdPMR、YAESU(C4FM)、Alincoなどがありますが、アマチュア無線でしか使われていないものであったり、業務無線での使用実績がなかったりするもののため、無視してよいです。

各社の受信モードまとめ

受信モード、特にデジタルでは各社によって呼び方が異なるため、混乱することもあるかと思います。最後に今回紹介した受信モードと各社の呼び名について表にまとめてみました。

AORアイコムアルインコUniden備考
FM FM FM/FM-N/WFM FM/FM-N FM/FM-N/WFM/FMB FMBは海外のラジオ放送で使われているものだそうです。(Noxさんからの情報)
AM AM AM/AM-N AM/AM-N AM
SSB USB/LSB USB/LSB × ×
CW CW CW/CW-R × × CW/CW-Rの違いは、CWがUSB、CW-RがLSBに相当するものだそうです。(Noxさんからの情報)
T98(DCR) D-CR DCR T98 ×
T102(NXDN/B54) D-CR NXDN-VN T102/B54 × アイコム機にはNXDN-Nというモードもあるが用途不明 Uniden機にもNXDNモードは追加できるが、日本国内の業務無線は復調できない模様
DMR DMR × DMR DMR One Frequency MotoTRBO Trunk
TETRA T-DM/T-TC × × ×
P25 P-25 P25 × P25 One Frequency P25 Trunk