FSK方式(F1E)のデジタルタクシーはAR-DV1で復調できる
デジタルタクシー無線にはPSK方式(G1E)のものとFSK方式(F1E)のものがありますが、AR-DV1ではF1E方式が復調できます。
F1Eかどうかは総務省無線局等情報検索の検索結果にF1Eと書いてあればOKです。残念ながらG1Eのほうが多数派です。

またF1E方式の中でもデフォルト状態で受信できるものと、一工夫しないと受信できないものとがあります。地域にもよりますがデフォルトで受信できないもののほうが多い印象があります。
デフォルトで復調できないものはAR-DV1を放置モードにしなければなりません。
放置モードのやり方
やりかたは単純でデフォルトで復調できないF1Eのデジタルタクシー波に周波数を合わせ、聞こえるようになるまで放置します。秘話コードの解読操作は必要ありません。
成功するまではまちまちで、数十分から半日以上かかることもあります。
コツとしてはできるだけ通話が多い局を選ぶことと、通話のみの局を選ぶことです。これも体感的なものなのですが、データ通信もやっている局を選ぶと成功するまでにかなり時間がかかる印象があります。
データ通信をやっているかどうかは、明らかに音声通話じゃないような短い信号のやりとりがあるかどうかでわかります。
放置モードが成功した後の注意点
放置モードに成功しても、電源を切ったりスキャンを実行すると元に戻ります。
また放置モードに成功するとデフォルトで受信できていたF1Eデジタルタクシーはもちろんデジタル簡易無線などすべてのデジタル無線が復調できなくなります。
モード切替やVFO上での周波数変更くらいは大丈夫みたいです。
放置モードでスキャンをするには
防災愛媛さんに教えてもらった方法なのですが、IF出力ができる受信機とAR-DV1があれば放置モードにした後にスキャンができます。私はAR-5000のIF出力を使いました。
やり方としては、AR-5000のIF出力をAR-DV1のアンテナ端子につなぎます。そしてAR-5000でデフォルトで復調できないF1Eのデジタルタクシー波に周波数を合わせます。
AR-DV1は受信周波数を10.7MHzにします。これはAR-5000のIF出力周波数が10.7MHzだからです。
つまりAR-DV1はデジタル解読機として使い、スキャンなど受信機的な機能はAR-5000に担わせるということです。
このまま放置すれば数十分~半日後には放置モードが成功するので、あとはAR-5000に受信したい周波数をメモリしてスキャンさせればよいです。
ただしこの場合でもデフォルトで受信できていたデジ簡などは復調できませんので・・・