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単信・複信・シフトとは

単信や複信とは

シンプルな無線で使われる周波数は1つなのですが、システムが複雑になると周波数を2つ使う場合があります。周波数が1つのものを単信方式、2つのものを複信方式(または半複信方式)と呼びます。

ちなみに、複信方式と半複信方式の違いは、半複信方式は単信方式のようにお互いが交互に話しますが、複信方式は電話のようにお互いが同時に話せる点が相違点です。この記事では以後まとめて「複信方式」として説明します。

複信の例としては、国際VHFには単信方式のチャンネルと複信方式のチャンネルがあります。例えば、60chでは船舶側が156.025MHz、海岸側が160.625MHzを使っています。複信方式を採用している主なジャンルは次のとおりです。

基地局側を聞いていれば、移動局側の音声も聞こえるタイプもありますし、聞こえないタイプもあります。聞こえないタイプの場合で、移動局側の音声も聞きたいときは、シフト機能を使います。

シフト機能とは

シフト機能を使うには、メモリーチャンネルにシフトしたい周波数を登録します。先ほどの国際VHF60chを例にとると、メモリーチャンネルには160.625MHz帯を登録して、シフト周波数として-4.6MHzを設定。すると、当該のメモリーチャンネルを受信中にシフト受信の操作(多くの機種ではモニターボタンが割り当てられています)を行なうと、4.6MHz下がった156.025MHz側が受信できるというわけです。

ただ、個人的な意見では、いちいちボタンを押すのが面倒なのであまりシフト機能は使ったことがないです。その点アイコムのIC-R30では、この切り替えを自動で行なってくれるので非常に便利です。160.625MHzの信号が途切れると、156.025MHzと160.625MHzを高速で切り替えながら待機してくれるため、まったく手間がかかりません。製造中止になったことがつくづく惜しまれます。

さらに多くの周波数を使うものもある(トランキング・MCA)

なかには周波数を多数使っているものもあり、これらはMCA方式とかトランキング方式と呼ばれています。これは、待機中は制御チャンネルを受信し、通話の際は制御チャンネルから通話チャンネルを指示されて移動、通話が終了すると再度制御チャンネルに戻るというものです。1つのグループが1つ(または2つ)の周波数を専有するのではなく、チャンネルをみんなでシェアする感じです。

トランキング方式は、TETRAを使っている一部の空港業務やDMRP25、アナログの地域振興用などで採用されています。一般的な受信機はトランキング方式には対応していないことがほとんどですが、Unidenの受信機やAORのAR-DV1(AR-DV10)が対応している場合があります。